コロナ禍によっておひとりさま需要が増加
コロナ禍で自己投資にお金をかける人が増えている
「おひとりさま」というと、これまではどちらかと言えばネガティブなイメージがありました。
一人でいるのが孤独で淋しいという誤った偏見のせいでしょう。
しかし、近年はそういう見方も徐々に薄れてきており、むしろ一人で行動できる人の方が自立心や行動力のある人と評価する声も大きくなっています。
そんなわけでおひとりさまが珍しくなった昨今ですが、それに輪をかけたのが2020年からのコロナ禍です。
外出自粛が広く呼びかけられたのも記憶に新しいことですが、そのせいで、かつては頻繁にあった飲み会やパーティーなど大人数で集まる機会が激減しました。
飲み会の機会が減ればその分、余計なお金を使わなくてすむわけで、おひとりさまにとってはむしろ歓迎すべき傾向です。
では、そんなおひとりさまたちは、代わりに何にお金を使っているのでしょうか?
それが自己投資です。
2021年のある調査では、一人での行動や消費にお金をかけている人が全体の80%以上に上りました。
具体的には、1か月に1万円弱の金額を一人での行動や消費に使っているという調査結果です。
2019年に行われた同様の調査より、割合も金額も大幅に上昇しています。
コロナ禍以前からSNS疲れということが言われていたように、誰とでも気軽につながれるようになった時代だからこそ、その反面、常に誰かとつながっていることに嫌気が差した人も少なくないのでしょう。
これは若い世代にも見られる傾向で、今では仲間とワイワイやるよりも、自己投資に時間もお金も使いたいという人が老若男女で増えているのです。
おひとりさまの集客アイデア
自己投資に限らず、おひとりさまの需要が伸びている現在、それに応えるように新しいビジネスのアイデアが多く登場しています。
これからおひとりさまを集客するためには、どんなふうに考えればよいのでしょうか。
何より大切なのは、おひとりさまの気持ちになって考えることです。
従来の飲食店では、家族など団体での入店を前提とした店作りが行われていました。
たとえば、焼肉店や居酒屋などに一人で入るのは勇気がいったものです。
実際、一人だからという理由であきらめたことがある人は少なくないのではないでしょうか。
それなら、一人でも入りやすい環境を提供することで、そうしたおひとりさまの需要を取り込むことができるはずです。
焼肉店や居酒屋のなかにも、仕切りや半個室を使って一人でも入りやすい工夫をした店が増えています。
また、宣伝広告で「おひとりさま大歓迎」などと広くアピールするのも良いアイデアでしょう。
このようにすると、「一人でもいいんだ」と安心して、おひとりさまが入店しやすくなります。
加えて、「おひとりさま限定」などと銘打って特別なプランや特典を用意すれば、おひとりさまの集客に効果的です。